福島第一、第二原子力発電所のプラント状況

前回は放射線量についてのまとめでした。今回はプラント施設の現状について、福島第一、第二原子力発電所のプラント状況についてまとめましたので、公開します。


福島第一原発、第二原発のプラント状況(3/15 11:05更新)
マスコミ、東京電力発表のデータをまとめると、以下の状況だと考えられます。


いま危ないのは福島第一の1〜3号機です。
放射性物質の遮蔽も破壊され、冷却装置も破損し、応急措置的な冷却もうまくいっていないからです。


なかでも冷却がうまくいっていないのは福島第一の2号機のようです。(3/15 00:30までに、一度燃料棒がすべて露出し、その後露出から回復したものの、再度露出している状況のようです)
→3/15 00:30で2号機の原子炉格納容器で一部損傷が発生した模様です。


■なによりも冷却作業を成功させてほしい
冷却が失敗し、燃料棒が露出すると、水素の発生、放射性物質の溶融がおこります。また炉の圧力上昇も起こります。
そのため、冷却を完全に行うことがまずは第一です。
冷却ができないと、その分だけ放射性物質の濃度が高まり、かつ炉心の圧力上昇による爆発のリスクが高まります。そのため蒸気を逃しますが、そこで放射性物質の濃度が高い蒸気が放出される、という悪循環に陥ります。現在はこの悪循環に陥っています。つまり、


冷却失敗→放射性物質濃度上昇→炉の圧力上昇→圧低下のための弁を開く→多くの放射性物質が放出される→冷却のための水を注入→冷却失敗・・・


のような状況がつづいているのが現状です。
弁が開き圧を解放し、水を注入することができるうちはまだよいと思うのですが、これができなくなれば、メルトダウンが待っていると思います。


弁の開閉のコントロール、水の連続的な注入がキモですが、これがどうも危うい。
2号機でポンプの燃料切れで水の連続的な注入ができなかったり、何らかの理由で弁がしまり炉の圧力が高くて水が注入できなかったりしているようです。
燃料切れで連続注入ができないのも、どうやら燃料の残量を確認していないというケアレスミスが原因のようです。


このままうまく冷却ができなければ炉心溶融、炉心爆発となります。(すぐに、ではありませんが・・・)


東京電力自衛隊、米軍でこの問題に対処しているはずですが、十分な連携、明確な指揮系統、責任範囲、等々は確保されているのでしょうか。
迅速で事実に基づいた合理的な判断と行動のみが、この状況を打破できる唯一の手立てです。くれぐれも縄張り争い、自己保身などのないよう、よろしくお願いいたします。