「STAP細胞仮説」と、「小保方晴子さんの処遇」は分けて対応すべき

みなさんこんにちは。
やっぱり鼻水・くしゃみがとまりません。

今日は、もう一度STAP細胞小保方晴子さんについてです。


■まずは「STAP細胞仮説」の検証をすすめてほしい

STAP細胞仮説」は、いったい本当なのか、仮説なのか?
これについては検証を進めていかなくてはいけないと思います。
確かに、細胞生物学の常識から考えれば、弱酸性の液体にすこしつけていただけで、細胞が未分化の状態にもどってしまうのは考えづらいことです。


しかし、化学的刺激、機械的刺激で細胞は癌化するなど、その性質をかえるということはすでに確認されている事実です。つまり、細胞の「外」の環境の影響が、細胞の「中」の遺伝子発現、タンパク質合成などの現象に影響を与える、ということは起こり得る現象です。なので、「STAP細胞」のような現象も、あってもおかしくはないと、個人的には思うのです。


ただ、その検証を誰がやるべきなのか、という点が問題です。
それは小保方さんもやってもよいと思うのですが、「理研のユニットリーダー」としてはもうできないのではないかと思うのです。


後述しますが、小保方さんは今回の騒動で、「理研のユニットリーダー」に求められる能力はないと判断せざるを得ません。


私は、理研の中の別組織か、もしくは日本の中の別組織で検証すればよいのではと思います。京大の山中先生がやるに値すると思うのであれば、人とお金を集めてやったってよいのではないでしょうか。


個人的には、海外の組織であっても一向にかまわないと思います。純粋な科学的見地からすれば、「STAP細胞仮説」が本当かどうかをできるだけ早く知ることが第一で、誰が見つけるかは、二の次の話です。


ただし、日本という国が、文化的観点からこのような重要な発見をサポートしたい、もしくは産業的な観点からサポートしたいという強い意志があるのであれば、日本のどこかで、今すぐにも検証を開始すべきだと思うのです。



小保方晴子さんは科学者としての教育を受けなおしたほうがよい

「SATP細胞仮説」の検証はすすめるとして、もう一つの問題は「小保方晴子さんの処遇」だと思います。


彼女はいまの立場のままで、STAP細胞が存在することを証明しようとしていると思います。


しかし、それは難しいと思います。
今回の騒動で、彼女が科学雑誌に仮説を証明するに足るだけの十分なエビデンスをそろえて提出する、という能力がない、ということが露呈してしまった、これは本人も否定することのできない事実、なのだと思います。


そのような人間は、理研のユニットリーダーがつとまるのか?
答えは否だと思います。


科学雑誌に仮説を証明するに足るだけの十分なエビデンスをそろえて提出する」にあたり、そのやり方はひと通りではないと思います。もし手技に自信がないのなら、そこに優れているメンバーを集めてきてそれをうまく束ねて、効率的にデータを出していく、ということができれば、それはユニットリーダーとしての仕事をしていることになると思います。


そのあたりのやり方の部分も含めて、小保方さんはまだ「未熟」
である、といわれても致し方なし、だと思います。


では彼女はどうすればよいのか?


私は、降格して、ポスドク、特任助教あたりからやり直せばよいのでは、と思います(これでも甘いかもしれません)。


彼女が科学の道で生きていくことを望むのであれば、
科学雑誌に仮説を証明するに足るだけの十分なエビデンスをそろえて提出する」能力を身に着けることが、昨今の理系のアカデミックの環境においては必要最低限です。


実は、これは博士号取得の要件です。彼女は今回の騒動で「博士号取得の要件をみたしていない」ことが露呈してしまっている、という状況でもあります。
なので、本当は大学院からやり直すのが一番だと思います。


ともかく、STAP細胞の研究は続けてほしいとはおもうのですが、今の立ち場のままでは難しい、と言わざるを得ない、ともいます。


STAP細胞仮説の検証と、小保方晴子さんの処遇は分けて対応してほしい

上記に述べたとおり、これら二つの問題を分けてかんがえないと、いつまでもSTAP細胞仮説の検証がすすまない、小保方さんが研究者として成長できない、の2つの「できない」の状態のまま時間ばかりがすぎてしまいます。


小保方さんの年代で、ポスドクをやっている研究者はゴマンといます。まだ年齢的な余裕があるので、彼女はいちど出直して、そしてまた表舞台にもどってくればよいのでは、と思います。
そして、アカデミックの世界も「研究者を育てる」という観点で、なんとかそのような処遇を考えてほしい、と思います。