目的思考で行こう!〜それは「目的」ですか、それとも「手段」ですか?〜

皆さんこんにちは。fusatonです。


今日は、日々の仕事、生活できっと役に立つ
「目的思考」についてです。


皆さんは、「目的」と「手段」の違いについて、説明できますか?
さらに、「目的」と「目標」の違いについて説明できますか?


ちょっとでもうーん、と思った方はぜひ最後まで読んでみてください。


■「嘆かわしいことに、すべての人は手段だけ考えて、目的を考えない」


これはfusatonの名言です・・・・


はい、ウソです。


かの有名な哲学者、パスカルの言葉です。
(パスカルがわからない方はコチラ
有名な著作は「パンセ」、有名な言葉は「人間は考える葦である」です)


これには続きがあって、


「各人それぞれの職務をいかに果たそうかと考える。しかし、職務の選択については、運命の与えるままに任せている」


パスカルは言っています。


つまり、人生で何かしらの職業についているとき、
与えられた職務をこなすことばかり考えて、
どうしてその職務(職業)を選んだのか、は考えない、
自分が何をしたくて、なにを目的として、その職業を選んだのかは考えていない、という批判です。


昨今は職業については皆さん結構考えているのではないかな、とは思いますが、それでも今でも通用する普遍的な考え方だと思います。


そして、この言葉は、職業の選択のみならず、いわゆる「目的思考」とでも言うべき本質的な思考法をしている人が少ない、ということなのではないか、と考えます。


■「目的思考」とはなにか


目的思考とはなにか。
その前に、「目的」と「手段」とはなにかを定義します。


「目的」とは「最終的に達成したいこと、やりたいこと」
「手段」とは「目的を達成するための方法」


だと思います。
そのうえで、私の考える「目的思考」とは、


なにかをやろうとするとき、その目的はなんなのか、を明確にして、それを達成するためにはどんな手段があるのか網羅的に考える。


ということです。


そして、すでに何かが始まっていて、うまくいかないとき、もやっとしているときに、


やろうとしていることが、手段なのか、目的なのかを明確に認識し、目的を達成するために、どんな手段があるのかを再考する


ということでもあります。


パスカルの言葉は、別の言い方をすると、ほとんどの人は「どうやってやるか」ばかり気にしていて、「なんのためにやるのか」を考えない、ということを言っているのだと思います。


「なんのためにやるのか」を考えること、これは目的思考そのものですし、それに至らない人たちは(私も含めて)現在でもたくさんいると思います。パスカルの言葉は、数百年を経た現在でも通用する指摘なのでは、と思います。


じゃあ、具体的な目的思考の事例を考えてみましょう。


■「経済成長」は目的なのか、手段なのか?


世界中の各国は、「経済成長」を目指して様々な活動を実施しています。


私は、「経済成長」は「手段」だと考えています。
じゃあ、その手段は、どんな「目的」を達成するためにあるのか?


それは「人々が平和に幸福に暮らすこと」だと思います。
「経済成長」は、そのための手段の一つにしか過ぎない、と思うのです。


ですが、「経済成長」を「目的」と考えてしまっている人たちがあまりにも多いのではないでしょうか。


なんとも嘆かわしいことでしょう。パスカルもきっとそういうに違いありません。


さて、次はもう少し近い例で考えてみましょう。


■「お金持ちになること」は「目的」なのか「手段」なのか?


はい、もうさっきの話とおんなじです。
お金持ちになること、それは私は「手段」であると思います。
じゃあなんのための「手段」なのか。


それは「幸せ」になるための、1手段にしかすぎないと思います。
また、お金だけあっても幸せにはなれないことは皆さんよくご存じなのではないでしょうか。


でも昨今のニュースを見る限り、やっぱりお金持ちになること、を目的にしている残念な人たちが多いのではないでしょうか。


なんだか、お金の話ばかりで申し訳ありません。


■「目的」と「目標」の違い、分かりますか?


さて、ここまでで、「目的」と「手段」の違いについて述べてきましたが、次には「目的」と「目標」の違いを少し述べておきます。


「目的」と「目標」という言葉、これらは語感も似ていますし、混同している方も多いのではないでしょうか。


しかし、これは全く異なると思います。


「目的」は最終的に達成すること、
「目標」は「目的」を達成するために目安となる指標の、ある水準または状態


だと思います。


例えば、「東京から大阪まで一番早くつくこと」が目的であるとするのであれば、「目標」は「時間」という指標で示され、「2時間半」や「3時間」といった具体的な数字が設定されます。


目標は、目的をより具体的、定量的にあらわしたものといってよいと思います。


日々の仕事で、なにかを達成しようとしているとき、目標と目的の違いについても考えてみると、より正確な議論や判断ができるようになると思います。


■「目的」、「目標」、「手段」を明確に分けて考えよう!


まずは「目的」と「手段」を明確にすることがとても大事です。
目的が明確になれば、今まで議論していた手段が意味をなさないことに気が付いたり、もっとよい「手段」に気づくことができるようになります。


また「目的」と「目標」を明確に分けて考えることで、
やりたいことを達成するための客観的な指標を手にすることができます。


もし、皆さんの中で「目的」と「手段」、「目標」について考えてみて、困っている方がいらっしゃるようであれば一緒に考えますので、コメントに記載してください。