「価値」とは何か〜あなたは価値を生み出せていますか〜
みなさんこんにちは。fusatonです。
今日は関東地方はとても暑かったですね。
さて、今日の話題は「価値」についてです。
日々の仕事の中で、私たちは何等かの「価値」を生み出すことが求められていると思います。
以前、職場でよく「バリュー」(=価値)に見合った仕事をしているか、とか、
最大の「バリュー」を出せ、とか言っていました。
新人の頃だったので、そのときはよくわかっていなかったのですが、
今になって思うと当然の話である、と思っています
なので、今回は「価値」について考察し、
私やこのブログを読んでくださった方がよいお仕事ができるようになるよう、考えてみたいと思います。
■「価値」とはなにか
また唐突で度々申し訳ないのですが、今回は「価値」についてです。
辞書的には
1 その事物がどのくらい役に立つかの度合い。値打ち。「読む―のある本」「―のある一勝」
2 経済学で、商品が持つ交換価値の本質とされるもの。
3 哲学で、あらゆる個人・社会を通じて常に承認されるべき絶対性をもった性質。真・善・美など。
(goo辞書より)
とあります。わかりやすいですね。
辞書ってやっぱり簡潔に物事を伝えるという「価値」がありますね(笑)。
この中では1つめの「その事物がどのくらい役に立つかの度合い」が今回のテーマにあっていると思います。
つまり価値ある仕事とは、「誰か」の「役に立つ」結果、成果を生み出したものです。
「誰か」と記載しましたが、これがまず一番のポイントです。
つまり仕事の成果を受け取る人がどう感じるか、それによって同じ仕事でも「価値」があったりなかったりすることが起こり得ると思うのです。
もう一つのポイントは「役に立つ」です。
つまり、受け取り手が困っていることを解決したり、欲していること・ものを与えることが、「価値」あることだと思います。
よって、「価値」をあたえるには、価値を感じてほしい人を良く観察して、その人のニーズにあったものを提供することが重要である、ということがわかります。
■マズローの5段階欲求から考える「価値」
そんなの当たり前だ、という声が聞こえてきそうですが、
ここでは、「価値」を考える際のヒントとでもいうべきものを披露したいと思います。
それは、マズローの欲求段階説です。
これは、人間の欲求を5つの段階に分け、人間はある欲求を満たすと、より高次の欲求を求めるようになる。最初は生理的欲求(食欲、睡眠欲など)をもとめ、最終的には自己実現の欲求を満たすようになる、という説です。
1. 生理的欲求(Physiological needs)
2. 安全の欲求(Safety needs)
3. 所属と愛の欲求(Social needs / Love and belonging)
4. 承認(尊重)の欲求(Esteem)
5. 自己実現の欲求(Self-actualization)
このモデルは本来、欲求は移り変わっていく、ということ述べているものですが、最終的な欲求が満たされたからといって、よりプリミティブな欲求は求めなくなる、というわけではないと思います。
生理的欲求は求め続けたうえで、次の欲求を求めるようになるわけで、
最終的な段階にまで言っている人間は、1〜5の欲求を「常」に求めているのだと思います。
さて「価値」のお話に戻りますが、
マズローの要求段階説を応用すると、「価値」の分類ができると思うのです。つまり、役に立つ、ということを、欲求を満たしてあげる、という風に読み替えると、
1. 生理的価値
2. 安全に関する価値
3. 所属と愛に関する価値
4. 承認(尊重)の価値
5. 自己実現の価値
ということが言えるのではないかと思うのです。
仕事上で1〜5の価値に(見た目は)分類できないものもあるじゃないか、というご指摘もあるかもしれませんが、突き詰めると、このどれかに行き着くのではないでしょうか。
■日本の企業は製品・サービスの「価値」を再考せよ
日本企業は80年代まで、世の中に優れた製品を低コストで提供することで世界経済のなかで大きな存在感がありました。
しかし、今は中国、韓国、台湾、東南アジアの企業の後塵を拝しています。
製造業も元気がなく、ITの世界では世界をリードするような製品・サービスを生み出せていません。
このような状況になったことの一つは「価値」についての本質的な思考が失われているからなのではないか、というのが私の持論です。
そこで、今回考案した、価値の5分類を使って、商品、サービスについて少し考察したいと思います。
たとえば、facebookというサービスがありますが、これは
3. 所属と愛に関する価値
4. 承認(尊重)の価値
5. 自己実現の価値
を満たすためのサービスなのではないかと思うのです。
人ととのつながりを可視化し、「いいね!」をもらうことで
所属や愛、承認をわかりやすく可視化し、3〜5の欲求をみたす、そんな価値があるのではないかと思います。
いままで、日本企業の生み出す製品、サービスは多機能、多品種であることが「価値」であると考えている節がありました。そして難しい技術にこだわって、高機能や難易度の高い技術そのものが「価値」であると考えている人が多いのではいかと思います。
ですが、「価値」とは、本質的にはそれを受けとった人の役に立つかどうか、問題であり、それが技術的に難しいハイスペックなものであるかどうかは本来関係ないものではないでしょうか。
機能がたくさんついているテレビがあったとして、
結局そのうちの1つか2つしか使わないという例はたくさんあると思うのですが、使わない機能は「役になっていない」ので「価値」はゼロです。
自分たちの生み出す製品、サービスが今回考えた5つの価値の分類どれを満たしているのか、それをしっかり考えることが、私たちには求められているのでは、と思います。